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2023/02/16

【これならできる!】ステンレスへのめっき17選

  • 公開日:
  • 更新日:

※2023年9月22日に加筆修正致しました。

皆様こんにちは!
群馬県高崎市にございます(株)三和鍍金 事務の根岸です。

雪が降ったり、はたまた春のように温かい日もあったり…お天気も忙しそうですね(^^)笑

世間ではコロナも少し落ち着いてきたようなので、体調崩さず元気に過ごしましょう!

さて!今回は【ステンレスにできるメッキ】についてです。
たくさんのメッキがある中、素材によっては可能なもの・不可能なものがございます。
【ステンレス編】にまとめて、弊社で対応している表面処理を分かりやすくご紹介していきたいと思います。

弊社では50種類を超える表面処理の取り扱いがございますのでお気軽にお問合せ下さい

早速いってみましょう!!

下記で紹介していくメッキを分かりやすくまとめた動画です!

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ステンレスとメッキ

銅ニッケルクロムメッキ × ステンレス

銅ニッケルクロムとひとまとめにしましたが素材:ステンレスに対して、銅メッキのみ・ニッケルメッキ・クロムメッキと処理をすることが可能です。

銅メッキで導電性を高めたい・ニッケルメッキで耐食性に優れさせたい・クロムメッキで装飾に使用したいなど目的によって処理をすることが可能です。

カチオン電着塗装 × ステンレス

黒色の電着塗装です。カチオン電着塗装は電気の力を利用して塗膜されます。
したがって金属で電気が通るものであれば処理をすることが出来ます。

電解研磨 × ステンレス

弊社の電解研磨は‘ステンレスのみ処理可能’です。
(協力工場様にてアルミやチタンなどの処理も可能です)
ステンレスの中でも色々種類があり、光沢が出やすいのはSUS304です。
SUS304には劣りますが比較的光沢出るのはSUS430です。
SUS316も処理することがありますが、仕上がりは白っぽくなります。
SUSによって仕上がりに差がでてしまうのは、番号(304や430)によって含有されている金属(クロムやニッケル等)の量が変わる為です。

酸洗い × ステンレス

お問合せで多いのがこのステンレスの酸洗い。
酸洗いは‘酸で溶ける’というイメージが強く、ステンレスも注意が必要なのでは?と思われるようです。
弊社はステンレス素材でも処理可能な酸洗いをしておりますので、ご安心ください。
SUSの酸洗いは、溶接焼けを落とすことを目的とされるお客様が大半です。
大きさによってはリードタイムを多めに頂くこともございますので、ご希望の場合は一度ご相談ください。

三価クロメート × ステンレス

三価クロメートは白色・黒色・黄色のご依頼を頂くことが多いのですが、
対応可能なのは白色と黒色のみになります。
比較的安価であり耐食性にも優れております。

硬質クロムメッキ × ステンレス

耐摩耗性に優れている硬質クロムメッキもステンレスにおこなうことが可能です。
硬質クロムメッキは処理にお時間かかりますので、リードタイム多めにみて頂くことをオススメしております。

無電解ニッケルメッキ × ステンレス

無電解ニッケルは電気の力を使用せず化学反応(置換反応や還元剤の還元作用)でメッキをつける表面処理です。
その為、電気が通りにくい素材や複雑な形状の部品にもメッキ液に浸漬させることでメッキを付けることが出来ます。
先述したニッケルメッキの仕上がりとは違い、マットな質感のシルバー色になります。

錫メッキ(光沢・無光沢) × ステンレス

錫メッキは毒性が極めて低く食器等に使用されることがあります。
近年ではステンレス製のマグタンブラーや、お洒落で自由性のあるお皿もステンレス×錫で販売されているのを見かけます。
光沢よりも無光沢の方が安価で処理することができます。

黒染め × ステンレス

酸洗いの次に多いお問合せがステンレスの黒染め処理。
一般的には鉄にされることが多いのですが、前処理をすることによりステンレスにも施すことが可能です。
黒染めはメッキや塗装と違い塗膜するのではなく、金属表面に黒色の酸化被膜を作る技法です。
寸法公差があまり出ないので、ステンレスを黒くしたい!けれど精度も重視したい!という部品にオススメの処理です。

金メッキ × ステンレス

文字のごとく、金を使用した金色のメッキです。
金を使用しているため価格は弾みますが、ステンレス(シルバー色)を金色にできるのでひっそりとお問合せが増えてきている処理でもあります。
実際に処理された製品を見ましたが、とてもキレイに仕上がっておりました。

真鍮メッキ × ステンレス

金メッキだと予算が合わない…という方にお勧めなのが真鍮メッキ。
金メッキに似たような色を出すことが出来ます。
ステンレス素材に金メッキのような色のアクセサリーを作りたいtoC向けのお客様にオススメです。

古美色メッキ × ステンレス

ステンレス部品をアンティーク調に仕上げたいならもってこいの処理です!!
古美色メッキは黒皮皮膜を適度に残すことによって長い年月を経たような色味を出すことが出来ます。
濃淡の加減を好みの色味に調整できるのも他のメッキとは違う部分です。
インテリア雑貨等で、ステンレスでアンティークっぽさを出したい部品がある場合にオススメの処理です。

黒ニッケル × ステンレス

通常のニッケルメッキ(シルバー色)とは違い、黒色ニッケルメッキです。
真っ黒というよりメタリックグレーに近い色合いで光沢がありとても素敵です。
装飾目的で使用されることが多いので、古美色メッキのアンティークさとは打って変わり
シックで大人っぽいインテリア雑貨をステンレス材で製作する時にピッタリです。

黒クロムメッキ × ステンレス

半導体部品や精密機械部品に使用されることが多い黒クロムメッキ。
装飾部品等に使用されるシルバー色のクロムメッキとは違い、光沢が少なく色も真っ黒です。
メッキをしても寸法差異が少ないことで知られております。

酸化発色 × ステンレス

最近電話でのお問合せや展示会などでよく聞かれるこの酸化発色。
上記に紹介してきたメッキは、色々な母材の中の1つにステンレスが対応しているかどうか?でしたが
酸化発色の処理が可能なのはステンレスのみになります。
これはステンレスが持つ酸化皮膜を強化する際、同時に干渉色をつけるというステンレス特有の処理です。
色の指定はできますが、明るくてビビットな分かりやすい色ではなく深みがかったダークな色合いに仕上がります。

ジオメット処理 × ステンレス

ダクロ処理の代替品として流通しているジオメット処理。
ジオメット処理はクロムフリーのため環境にやさしく、RoHS指定REACH規制にも引っかかることがありません。
耐熱性が高く、建築部品など屋外の部品に使用されることが多いです。仕上がりは白っぽいマットなシルバーです。

ヘアライン × ステンレス

最後はメッキでも塗装でも皮膜でもない研磨です。
ステンレスにヘアライン加工をしてほしいというご要望は沢山あります。
ヘアライン(髪の毛)のような研磨跡を付ける技法で、仕上がりはスタイリッシュで大人っぽい雰囲気になります。

まとめ

以上が【材質:ステンレスに対応できる表面処理の種類】となります。
各メッキの特徴を混ぜながら紹介させて頂きました。
‘ステンレスにもできる処理’と、ステンレスの性質を利用した‘ステンレスしかできない処理’の2パターンあることも分かりましたね。

部品が使用される用途により、表面処理の種類を変えるのか・素材そのものを変えなければならないのかなどもございます。

表面処理のことでご不明な点等ございましたら、お気軽にご連絡くださいませ(^^)♩

執筆者プロフィール

根岸瞳
根岸瞳
ウエディング・旅行業界で勤務後、株式会社三和鍍金に入社。
事務員として伝票発行や納期管理をする傍ら、サービス業で培った高いホスピタリティ(おもてなし精神)を活かし、三和鍍金に関わる全ての方々が気持ち良く過ごせるようなお客様対応を心がけている。
メッキについて初心者であることを活かし、「メッキ初心者の視点」で書いたコラムはいずれも高い人気を博している。
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