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columnメッキライブラリ

2020.11.24

【そういう事だったのか!!】メッキの光沢はこれで決まる

※2023年9月19日に加筆修正致しました。

群馬県高崎市にある(株)三和鍍金、事業統括部の武藤です。

今回はメッキの「光沢」についてまとめてみました。

弊社では各種めっき塗装を行っておりますので光沢や艶に関してもお気軽にお問合せ下さい

メッキとういうものはピカピカしていて綺麗なものをイメージする方が多いと思いますが

実はメッキは全て光沢があって綺麗なものではありません。

「光沢」はめっき、表面処理ではとても重要なキーワードですが

この「光沢」を決めているものは実は様々な要素があるのです。

本コラムをお読みいただくことでめっき選定、めっき業者に依頼する際にお役立ち頂けると思います。

そもそも金属製品における光沢とは何なのか?

金属製品における光沢とは光の反射による表面の輝きのことです。

昔、泥団子を一生懸命作った経験はありますでしょうか。

何層にも砂をまぶし、磨き、ピカピカの泥団子を友達と競って作ったことがある方が多いと思います。

最近はないのですかね・・・笑

磨けば磨くほど光沢が増すあれは、表面が平らであればあるほど光の反射が良くなり光沢が上がります。

逆に凹凸があると光が乱反射し光沢が鈍ります。そして粒子を緻密にしていくのです。

要するに、いかに表面の凹凸をなくし粒子を均一化出来るかによって決まってきます。

金属製品も同じことが言えます。

光沢を決めるのはメッキ前の下地と光沢剤

メッキ前の下地

メッキの膜厚はミクロン「μ」の世界で決まってきます。

μというのは1/1000mmのことで1mmを1000分割したものが1ミクロンです。

とても薄い皮膜なのです(因みに当社の銅ニッケルクロムメッキはtotal15μ程)

よって、素材表面の凹凸に大きく影響されます。

金属素地表面は拡大してみると凹凸があり荒れた表面になっているものが大多数です。

プラモデル製作等でスプレー缶を使い着色した試しがある方はお分かりいただけると思いますが

薄膜で均一に塗膜がのらないと

下地が見えてしまったり厚くなりすぎると見え方が変わってくると思います。

凹凸を無くすことで見え方も綺麗に変わってくるのです。

以上のことからメッキ仕上げをしても素材表面の凹凸が大きければ表面が平滑化されず綺麗な光沢が出づらいです。

もうひとつ決め手があります。それは光沢剤です。

光沢剤

メッキ薬品の中には金属分と一緒に光沢剤と言われるものを入れている事があります。

通常、メッキは金属分を溶かしてメッキ液を作るのですが補助的な役割で光沢を出しやすくするものを入れるのです。

これが光沢剤です。

この光沢剤を入れる事で光沢をより出しやすくしたり緻密で均一な層を形成しやすくしているのです。

泥団子を例に挙げると素材そのものは粘度がある泥でつくった本体、光沢剤は粒子が細かいサラサラな砂といったところでしょうか。

光沢を出すためには表面の平滑化と緻密な層が必須!

緻密な層

輝かしい綺麗な光沢を手に入れる為のポイントがお分かりいただけたと思います。

表面処理には無光沢や半光沢等光沢に関しても様々な要望があります。

最後に以下にまとめてみました。

光沢についてまとめ

光沢を調整するのが難しいですが当社で管理をさせて頂ければベストな提案が出来ると思いますので宜しくお願い致します。

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三和鍍金 スタッフ
三和鍍金 スタッフ
金属表面処理の様々な疑問・基礎知識や、創業から70年以上培ってきたノウハウについて「誰にでもわかりやすく」をモットーに執筆しています。
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