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columnメッキライブラリ

2021.02.11

【基礎中の基礎!+α】黒染め処理について

※2021/9/7に加筆修正いたしました。

群馬県高崎市にある(株)三和鍍金の武藤です。

今回は【基礎中の基礎!+α】黒染め処理についてということで解説していきます。

黒染め処理を知らない方は勿論のこと、何となくわかるよって人も是非ご覧になって下さい。

「そもそもどういう処理なの?」「どんな材質なら出来るの」

この記事を見て頂くと基礎的な知識は勿論のこと、そんなお悩みが解決出来ると思います。

黒染め処理とは

黒染め処理はアルカリ水溶液中に被処理物を浸漬し化学反応を起こすことで

金属表面に若干の耐食性がある黒色の被膜、四三酸化鉄被膜を生成する処理です。

大きな括りでは化成処理の一種になります。

化成処理についてはこちらからご覧になって下さい。

さて、四三酸化鉄皮膜とは何でしょうか?

それは「四酸化三鉄」のことをいいます。

四酸化鉄被膜??四酸化三鉄??しさんかさんてつ??

初めて聞く方も多いのではないでしょうか。

実はこの四酸化三鉄

酸素の比率が4、鉄の比率が3、すなわち4:3になっている黒色の酸化被膜です。

なるほど!!納得ですね。(笑)

対応材質は鉄材が一般的ですが前処理を施せばステンレス等の材質も可能です。

黒染め処理は「黒染め」というキーワードから染色するものとお思いの方もいらっしゃると思いますが

実際には酸化被膜を付けているので染めているわけではないのです。

呼び方については昔の名残があるとかないとか・・・

正しくは金属表面に黒色の酸化被膜を生成する処理になります!

黒染め処理の目的

それでは、黒染め処理をする目的とは何なのでしょうか。

黒染め処理の目的は大きく3つあります。

1.安価なコストで表面処理をしたい

黒染め処理は他の表面処理に比べ安価で処理することが可能です。

カゴ処理を行う事で一度に大量の製品に処理が出来ますので1ヶあたりの単価を抑える事が出来ます。

2.黒色にしたい、耐食性を付与したい

黒染めの四酸化鉄被膜は黒色の酸化被膜なのでまず光沢のある黒色が着色出来る事と、

酸化被膜をつける事により防錆効果も期待できます。

3.寸法公差を変えずに表面処理をしたい

黒染め処理の酸化被膜は物凄く薄いのです。膜厚がおよそ0.2μ~1.0μの被膜となるので

寸法変化が小さく加工前後での寸法変化がほとんどないことが特徴です。

寸法をあまり変えずに防錆処理をしたい製品にはお勧めです。

当社銅ニッケルクロムメッキは15μ程度つけているので比較すると大分違いますよね。

ただ、メッキ被膜と違い黒染め処理の酸化被膜は脱膜の恐れがないこともメリットとして挙げられます。

以上、黒染め処理の目的を3つ挙げましたが

まとめると、黒染め処理は他の表面処理に比べ膜厚が薄い為、耐食性としてはそんなに高くないが、寸法公差をあまり変えたくない製品に適しています。

ワンポイントとして処理後に防錆油を塗布することで錆の進行を防ぐことが出来ますが一時的ですよね・・

黒染め処理の処理方法

黒染め処理は他の表面処理に比べ、なぜ低コストで出来るのでしょうか。

それは処理方法に隠されています。

苛性ソーダを主成分とした処理液に製品をカゴに入れた状態で浸漬する方法が一般的ですが

カゴ入れ処理をすることによって一度に大量の製品を処理することが出来る為です。

また、カゴ処理はめっきの引っ掛け方式と違い一つ、一つ人の手でセットするわけではないので

人件費も大幅にカット出来ます。

引っ掛け方法についてはこちらの記事をご覧ください。

手作業、或いは自動機で処理を行いますが当然ながら

自動機を保有している方が低コストで出来る可能性は高いでしょう。

ただ、自動機といえども処理液を沸点近くまで上げないといけない為、処理時には注意が必要になります。

品質を安定させるためには、他の表面処理にも言える事ですがカゴ自体に揺動や動きを加えてあげると

より均一に処理をすることが可能になります。

当然ながら液温や処理液の濃度によって色むらや製品品質は変わってきますので管理もしっかり行う事が大切です。

最後に..

いかがでしたでしょうか。今回は黒染め処理についてお話してきました。

黒染め処理を表面処理として選定する際の参考として頂ければ幸いです。

おさらいですが注意点として黒染め処理は他の表面処理より安価に出来るが「比較的錆びやすい」という事は覚えておいて下さい。

しかしながら、黒色に出来る、寸法公差があまり変わらない等のメリットもありますので

製品に合った処理方法を選択していただければと思います。

当社でも黒染め処理の取り扱いがありますので是非お気軽にお問い合わせくださいませ。

PROFILE

武藤 篤
武藤 篤代表取締役
株式会社三和鍍金に入社後、経営難に陥っていた会社再建に取り組む。
経費削減、業務改善、人材育成に取り組み1年でV字回復させる。
その後、営業手法の業務改善を行い、売上高増加、年間新規取引100件を達成
柔軟な発想や行動力を持ち味に現在は表面処理を通しての新規事業に着手中。
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