【メッキ液が売れる!?】有価物買取
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※2023年9月22日に加筆修正致しました。
皆様こんにちは株式会社三和鍍金です。
今回は【めっき液が売れる!?】有価物買取ということでめっき液についてお話していきます。
群馬県の株式会社三和鍍金では普段、金属製品にめっきや塗装を行っているわけですが
そこで使用するめっき液には金属が含んでおります。
金属は昨今の情勢等で高騰しています。高騰に伴い、
実はそのめっき液、高値で売却出来るかもしれません。
弊社では有価物の買取りも行っておりますのでお気軽にお問合せ下さい
めっき液を初め、めっきの治具、かぶり止め、極板、スラッジ、めっき配管まで買取が出来ます。
今回の記事をご覧になっていただくと廃棄予定のモノが有価物に変わることを知るきっかけになるかも知れません。
検討中の廃棄予定のめっき関連のもの、実は売却出来るかもしれませんよ。
それでは、見ていきましょう。
目次
・めっき液とは
めっき液とは一体どんなものかを見ていきましょう。
めっき液とはめっきを付ける際に浸漬する、金属を溶かした液体になります。
金属の種類がたくさんあるようにめっきの種類もまた非常にたくさんあります。
めっきの種類によって付けたい金属をめっき液中に溶かしたものがめっき液になります。
めっき液回収のフロー
めっき液はめっき屋さんから回収後どのようになるのでしょうか。
めっき液は「金属が溶け込んでいる液体」なのでそのすべてが有価物となるわけではありません。
あくまで含んでいる金属分が有価物の対象となるのです。
よってめっき液から金属分を取り出す工程が必要になってくるのですが
フィルタープレスや濾したりして、余分な水分を除去し、手間暇をかけ金属分だけにするといったような形です。
その後、水分が除去されたスラッジを精錬し更に純度をあげていくのか、ある程度のところで売却になるのかはそれぞれになります。
買取可能なめっき液について
めっき液の買取りは前述したようにめっき液の中から金属分を取り出す工程が必要になってきます。
以上のことからまずめっき液から金属分を回収するコストと金属分を天秤にかけなければいけません。
ですので、一番最初はめっき液中の金属の含有量を調べることになります。
出された含有量を基にして出た金額からコストを引いたのち、有価物として買い取り出来るかが決まってくるのです。
残念ながら金属市場単価が低いものはコストの方が掛かってしまい買取が出来ないのです。
勿論、市場単価が低くても含有率によっては買取出来るものもありますが
天秤にかけた時にコスト高になってしまっては有価物ではなく産業廃棄物として処理するケースがほとんどになってしまいます。
では買取出来る可能性が高いめっき液っていったい何めっきの液なのでしょうか。
それはズバリ市場価値が高い金属のめっきということになります。
すごく単純ですね。
そうなると貴金属系のめっき液がやはり対象になってきますよね。
「金めっき」「銀めっき」「プラチナめっき」「ロジウムめっき」「イリジウムめっき」
様々ありますが価値が高い金属のめっき液は高価買取がしやすいということになります。
また、産業廃棄物となってしまっためっき液は、他のめっき屋さんに売却という方法もありますが
各めっき会社さんによってめっき液の組成(金属分以外の添加剤)は異なってくるのでなかなか難しいと言えるでしょう。
・買取可能なめっき関連商材
めっき液以外にもめっき業者は有価物として売却できるお宝が眠っているのです。
順に見ていきましょう。
スラッジ
めっきスラッジとはめっき槽の底に沈殿した金属分が含有した汚泥全般を指します。
めっき液は金属を溶かした液なのでめっき槽の底に汚泥として金属分も沈殿することがあります。
金属の溶け残りや化学反応によって被めっき物の金属分と結合し沈殿してしまうこともあります。
このスラッジは体積で比較するとめっき液に比べ金属分が多く含有していることが多く、めっき液に比べ水分含有量が低いのでこの状態のまま取引されることも多いです。
極板(シャブリ)
極板はめっきを付ける際に電気を流すためにめっき槽の両脇にセットされているものです。
主な材質はステンレス、鉛、亜鉛、チタン、白金を使用することが多いです。
元々が金属なので金属そのものとして売却可能です。
使用しているうちに溶けだし、最後にはスカスカになることも・・・
残ったものはめっきを付ける工程ではもう不要になってしまいますが
有価物としては有用ということですね。
治具
次いで治具ですね。
電気めっきをする際にめっきをしたい製品を引っ掛けるものになります。
ずっと使用しているとツメが折れたりとめっき屋さんでは使用不可となってしまいますが
骨の部分は金属で出来ていたりするので有価物としての買取りが可能です。
銅、ステンレス、チタン、鉄など素材はそれぞれですが金属として売却可能です。
しかし、樹脂でのコーティングがされていることがほとんどなので剥がす工程が必要になってきます。
そこがメッキ治具の一番のネックですね。
銅ボール
銅ボールは銅めっき液等の組成をする際に使用する材料です。
めっき液を組成する際や金属分の調整をする際に補給して溶かすのですが、
その溶かす金属として「銅ボール」を使用します。
銅ボールそのものが「銅」なのでそのまま売却が出来ます。
残ったり、使わなくなることはあまりありませんが
銅メッキを辞めてしまう、大量購入してしまった等のことで売却を依頼されることがあります。
ニッケルチップ
ニッケルチップは、ニッケルを使用しためっき液を組成する際に使用されるものです。
チタンケースの中にニッケルチップを入れ、ニッケルメッキ槽の電極として使用することがあります。
そこに通電させることでニッケルチップが溶け出し、被めっき物にニッケルメッキ層を付けます。
こちらも銅ボール同様、基本的には余るということは無いのですがニッケルメッキを辞めたり、大量購入して余ってしまい売却したいというニーズがあります。
整流器
整流器はめっき屋さんであればどこでもあると言っても過言ではありません。
電気めっきは電気を使ってめっきを付けるのでその電気を流す装置になります。
入力から出力へと電流を流せる装置で、一定以上の電気を流さないように制御することが出来ます。
実はこの整流器、中の部分にアルミや銅を使っていることがあり分解すれば価値を高めて売却することも出来ます。
まとめ
皆様いかがでしたでしょうか。
実はめっき屋さんでは有価物として売却可能なものはたくさんあるのです。
めっき屋さん以外でも幅広く自分たちにとって不要なものでも有価物としての価値を見出せるものはたくさんあります。
自分たちのとって価値の無いものがお金に変わり、リサイクルの観点からも良いということは
非常に良い循環ですね。
今まで産業廃棄物としてお金を払って処分してたものも、もしかするとお金になるかも知れません。
気になるものがありましたら是非お気軽にお問い合わせください。
執筆者プロフィール
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株式会社三和鍍金に入社後、経営難に陥っていた会社再建に取り組む。
経費削減、業務改善、人材育成に取り組み1年でV字回復させる。
その後、営業手法の業務改善を行い、売上高増加、年間新規取引100件を達成
柔軟な発想や行動力を持ち味に現在は表面処理を通しての新規事業に着手中。
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