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【塩水噴霧?】カチオン塗装の耐食性

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※2023年9月19日に加筆修正致しました。

群馬県高崎市の表面処理業者、(株)三和鍍金と申します。

本コラムは事業統括部の柳沢が解説いたします。

今回のテーマは「カチオン電着塗装の耐食性」になります。

弊社ではカチオン電着塗装を数多く行っておりますのでお気軽にお問い合わせください

カチオン塗装は言わずと知れた高耐食性をもつ防錆塗装ですが、その防錆性能を表す規格はどのようなものなのでしょうか。

また、そのような規格として塩水噴霧試験というのは最も一般的なものですが、塩水噴霧試験とは一体何なのでしょうか。

詳しくみていきましょう。

カチオン電着塗装の概要

弊社でも扱っているカチオン塗装は、非常に高い耐食性を誇る塗装です。

正式名称である「カチオン電着塗装」という名前の通り、「電」気を使って塗膜を付「着」させる塗装方法になります。

「カチオン塗装」なんて聞いたことがない!

という方もいらっしゃるかと思いますが、皆様のご愛用車やご自宅にもカチオン塗装が使用されている可能性があります。

自動車の足回り部品や建築資材は弊社が扱っている製品の用途としてポピュラーなものなのです。

また、その高耐食性を活かし、海沿いの地域にある郵便ポストにも下地としてカチオン塗装が採用されるケースがあります。

実は私たちの生活を支えている、それがカチオン電着塗装です。

併せて以下の記事と動画もご覧ください。

耐食性を表す規格

たとえば「錆に強い塗装」といっても、それぞれ程度があるでしょう。

その程度を見えるようにするものが試験方法や規格で、各性能に応じてそれぞれ存在します。

例を挙げると、「塗膜硬度」という性能項目であれば鉛筆硬度試験と呼ばれる試験方法によって、

「塗膜密着性」であれば碁盤目試験と呼ばれる試験方法によって測定が可能です。

では、「耐食性」という性能項目においてはどうでしょう。

それが「塩水噴霧試験」なのです。

塩水噴霧試験とは

「耐食性」を調べる塩水噴霧試験とは、読んで字のごとく「塩水」をワークに「噴霧」する試験です。

塩水噴霧試験は3種類あり、それぞれ中性塩水噴霧試験、酢酸酸性塩水噴霧試験、CASS試験と呼ばれています。

塩水噴霧+乾燥、湿潤等の腐食サイクルを繰り返すような複合的な試験もあります。

また、実は対象もカチオン塗装の品だけでなく、他の塗装やメッキ、さらに防錆剤の耐食性を調べるためにも採用されます。

いずれにせよ共通事項としては「わざと腐食環境・条件にさらし、どのくらいの時間で腐食が起こるのか」によって

耐食性を測っている点になります。

それぞれ詳しくみてみましょう。

中性塩水噴霧試験

塩水噴霧試験の中でも代表的で一般的なものです。

中性と限定してはあるものの皆さまが思い浮かべる食塩水は基本的に中性ですので、

それと同じ「一般的な塩水」を対象に吹きつけ、洗い流した後にその経過を観察し結果を得るといった試験方法になります。

また、基本的にはクロスカット(Xカット)法が併用されます。

これはアルファベットのXのような形で皮膜に傷をつけ、その傷ついた部分の腐食観察を行うというものです。

観察しながら腐食の基準(錆びの面積等)にならい、〇時間という形で結果を表すのが通例です。

ちなみに弊社のカチオン塗装は、こちらの中性塩水噴霧試験にて800~1000H(時間)を耐久します。

非常に高い耐食性を有していることがお分かりいただけるかと思います。

酢酸酸性塩水噴霧試験

急に長く難しい字面になりましたが、字の通り「酢酸」が含まれて「酸性」になった「塩水」を「噴霧」する「試験」というだけです。

ASS testとも呼ばれるそうですが、これは恐らくAcidic(酸性) Salt(塩) Splay(噴霧) testの略かと思われます。

基本的な部分は中性塩水噴霧試験と変わりません。

ただし、こちらはPHが3.0ほどになりますので、中性塩水より腐食環境が強まっていると言えます。

もともと工業地帯や酸性雨の影響を受ける環境下を想定したものらしく、日本では実際のところあまり採用されていないようです。

CASS試験

先に紹介した酢酸酸性塩水噴霧試験より、さらに腐食環境を強めた試験がCASS試験になります。

CASS testとも呼ばれます。

これも推測ですが、CASSとはCopper Acidic Salt Splayの略かと思われます。

Copperからわかる通り、CASS試験で噴霧するものは中性塩水+酢酸+塩化第二銅で構成された水溶液になります。

こちらも中性塩水噴霧試験に比べると一般的ではありませんが、より優れた耐食性を証明するには有効な試験だと言えます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

錆びに強いことのエビデンスとして塩水噴霧試験の結果が用いられるということですね。

その他機能においての試験(先にご紹介した碁盤目試験や鉛筆硬度試験など)についても

どこかの機会でご説明できればと思っております。

塩水噴霧試験に1000時間も耐えることができるカチオン塗装は、三和鍍金にお任せください。

お客様の製品を錆から守ります。

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執筆者プロフィール

柳沢 寛太
柳沢 寛太
新卒として入社後、現場での業務経験を活かし現在は営業として活動しながらコラムを執筆。塾講師・家庭教師の経歴から、「誰よりもわかりやすい解説」を志している。
また、多数の人気コラムを生み出すだけでなく、YouTubeの元編集者・現プレスリリース執筆者。コラム・YouTube・広告等のプロモーションを手掛けた本HPは流入ユーザー数前年比1,150%アップという偉業を達成した。
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