【よく聞く3つの”食”】腐食・防食・耐食とは
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※2023年9月20日に加筆修正致しました。
こんにちは!
群馬県高崎市にございます (株)三和鍍金 事務の根岸です。
社内にいると、”腐食してしまって…” ”防食したい…” ”耐食性はいいですか…?”など、耳にする事がよくあります。
なんとなくニュアンスで感じ取っていましたが、今回きちんと調べてみました。
弊社は50種類上の表面処理の取り扱いがございますのでお気軽にお問い合わせください
腐食とは
金属が化学反応によって外見や機能が損われた状態
一番分かりやすいのが、サビです。
腐食には大きく分けると2パターンあり、湿食と乾食というものがあります。
湿食は、湿気(水分)が関わり腐食が始まる事を言います。
よく聞く「水に濡れるとサビるから気を付けてね」の事で、俗に言う赤サビなどです。
一方、乾食とは金属が高温の環境で腐食する事を指します。
炭酸ガスなど反応性気体との接触で発生します。
高温の状態でサビ・・・?!と不思議に思うかもしれませんが、具体例をあげるとフライパンや鍋に見られる黒サビというと分かりやすいかと思います。
防食とは
金属の腐食を防ぐ・腐食する原因となる環境中の反応物質と金属表面を遮断させる
この遮断する事の方法の1つに、めっきや塗装などの表面処理があります。
素地と空気中の物質が触れ合わないよう、表面処理で1クッションおくようなイメージです。
防食の中には、犠牲防食というものも存在します。
これは、素地の金属よりイオン化傾向が大きい(サビやすい)金属で表面処理をする方法です。
例をあげると、鉄に亜鉛めっきをしているトタンです。
鉄よりもサビやすい亜鉛を表面にのせることにより、万が一製品にキズが付き素地の鉄がでてきたとしても、亜鉛自身が先に腐食し、鉄の腐食を防止します。
ちなみに亜鉛めっき後にクロメート処理をすると、亜鉛の腐食も防ぐ事が出来るので、長期間 鉄の腐食を防止します。
耐食とは
金属自身の腐食に耐える性質や、腐食する速度の違い
イオン化傾向の小さい(サビにくい)金・プラチナは耐食性がよく、イオン化傾向の大きい(サビやすい)鉄などは耐食性が劣ります。
また身近なもので言うと、鉄にクロムを11%以上含有した合金ステンレスは、他の金属と比較しても耐食性が高い事で知られています。
ステンレスが腐食しにくい理由は、不動態被膜と呼ばれるとても緻密で密着性の高い膜が表面を覆っているからです。
このステンレスの不動態被膜は、表面にキズがついても酸素があればすぐに再生するのでサビず、優れた耐食性を維持する事ができます。
よくキッチン周りに使われていますが、あまりサビませんよね?!
金属や物質自体にそれぞれ耐食性率があり、用途にあった金属で表面処理をする事により、素地のままよりも良い製品が出来上がります。
まとめ
3つの”食”はそれぞれ意味は全く違いますが、一連の流れで繋がっております。
めっき処理で金属表面に薄い膜をつけ腐食から守る事はもちろん、外観を綺麗にしたい、摩耗に強い製品にしたいなど、目的によりめっきの種類を変えることも出来ます。
どんな処理をしたら良いのか、どんな方法がおススメなのか・・・。
悩みがございましたら、いつでも(株)三和鍍金にご連絡ください!!
お客様のニーズに合った表面処理をご提案させて頂きます(^^)
執筆者プロフィール
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ウエディング・旅行業界で勤務後、株式会社三和鍍金に入社。
事務員として伝票発行や納期管理をする傍ら、サービス業で培った高いホスピタリティ(おもてなし精神)を活かし、三和鍍金に関わる全ての方々が気持ち良く過ごせるようなお客様対応を心がけている。
メッキについて初心者であることを活かし、「メッキ初心者の視点」で書いたコラムはいずれも高い人気を博している。
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