【図説】製品形状とめっきの厚みの関係
群馬県高崎市にある(株)三和鍍金の武藤です。
今回ですけども電気メッキにおけるめっきの付き周りについて解説していきます。
「内面は無メッキになります」「袋穴はめっきがつきません」
「ここの部分までメッキが入り込みません」
なんてことを聞いたことがありますでしょうか。
電気メッキは電気を用いて被膜を付ける為、どうしてもバラつきが出てしまうが特徴です。
電気の強電部、弱電部、電気が行き届かない箇所が出てきてしまいます。
「どのような部分がそうなるか」「形状に対しどのようにメッキがつくのか」
そんな疑問に対し図を用いて解説していきますので宜しくお願い致します。
平面と凹凸部

平面形状の製品のめっき厚さは中心部が薄く、周辺部が厚くなる傾向にあります。
広い面になるほどこの傾向は大きくなります。
パイプ内部

パイプ内部のめっき厚さは内径が小さく、長さが長くなるほど薄くなり中心部は無メッキ傾向になります。
袋穴

袋穴の内部は内径が小さくなり長さが長くなるほど薄くなり、底面は無メッキになる可能性が高くなります。
外角

外角のめっき厚さは外角の角度が小さくなるほど厚くなります。先端にはめっきが厚くなる傾向があります。
内角

角部内側のめっき厚さは内角の角度が小さくなるほど薄くなり、先端方向に行くにつれ無メッキ傾向になります。
最後に..
いかがでしたでしょうか。電気を用いたメッキいわゆる電気メッキは基本的にはバラつきが出てしまいます。
これは形状によっても変化致しますが引っ掛けた際の上下でも変わってきてしまうのです。
各社バラつきを無くすために試行錯誤致しましてより良い付きまわりのメッキを納める事を目指しておりますが
特性としてこのような事が挙げられます。
勿論、無電解メッキや補助極を用いれば内面までメッキをつける事は可能ですが難しいものもございます。
お困りごとの際には当社で出来る限り対応させて頂きますのでご連絡の程宜しくお願い致します。
PROFILE

- 代表取締役
-
株式会社三和鍍金に入社後、経営難に陥っていた会社再建に取り組む。
経費削減、業務改善、人材育成に取り組み1年でV字回復させる。
その後、営業手法の業務改善を行い、売上高増加、年間新規取引100件を達成
柔軟な発想や行動力を持ち味に現在は表面処理を通しての新規事業に着手中。
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