【基礎中の基礎!】中和について
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※2023年9月19日に加筆修正いたしました。
(株)群馬県高崎市にある三和鍍金の武藤です。
今回は【基礎中の基礎】中和についてということで
酸性、アルカリ性、中和という言葉は皆さん知っていますよね。
昔、理科の授業で聞いたことありますね。
今回は表面処理業者には絶対に欠かせない酸性、アルカリ性、中和についてのお話をしていきます。
弊社では各種分析の取り扱いもしておりますのでお気軽にお問い合わせください
なんとなく覚えているけど「肝心なところは忘れてしまった」「説明は詳しく出来ない」
なんて人もいるのではないでしょうか。
おさらいの意味も込めて是非最後までご覧になって下さい。
中和とは
お互いの性質を打ち消し合うという事です。
少し化学の話とも逸れますが
例えばカレーを食べていて少し辛いと感じた際に牛乳を混ぜて味を滑らかにしたり、
甘いものを食べた後にしょっぱいものを食べて口の中の甘みを消すなんてことと似てます。
なんの話を言っているんだと思った皆さん、すいません・・
これを中和とは言わないかもしれませんがイメージを少しでも持っていただきたいのです。
脱線しました。それではいきましょう。
化学における中和
化学における中和とは酸と塩基(アルカリ)が塩と水を生成する化学反応のことです。
酸と塩基(アルカリ)を混ぜると酸の性質と塩基(アルカリ)の性質が互いに打ち消し合います。
ここで塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜた際の図をお見せします。
中和の話の際には最もポピュラーになっているのではないでしょうか。
このような形で酸と塩基がお互いに打ち消し合い塩と水を生成します。
これがまさに中和反応です。
酸性・アルカリ性・PH(ペーハー)について
酸性、アルカリ性、PH(ペーハー)とは皆さん聞いたことがあると思います。
ただ、携わっていない人からするとあまりなじみが無くなってくるように思えますが、
洗剤やボディーソープもこのPHが大切だったりします。
メッキ屋さんでは酸性、アルカリ性、PHはすごく身近な存在です。
何故ならメッキ屋さんは化学薬品を使った水溶液を使用しますので
常に気にしなければいけないのです。
酸性やアルカリ性というのは水溶液の性質、水素イオン濃度を表しています。
濃度の濃い水溶液を酸性、薄い濃度の水溶液をアルカリ性としています。
そしてPHは0-14の値で酸性、アルカリ性、中性を表すことが出来ます。
7が中性、6以下だと酸性、8以上だとアルカリ性になります。0、14に近づく程強くなります。
このPHを測る為には欠かせないリトマス試験紙の存在を忘れてはいけません。
試験紙が赤くなったら酸性!青くなったらアルカリ性!のこれですね。
我々にとっては非常に重要なモノで実は毎日使用しています。
めっき工程における中和
それではめっき工程に中和はどんな工程や目的で使われるのでしょうか。
めっき工程をご覧になって頂くとめっき工程とめっき工程の間に
中和処理が入っていることがあります。
中和処理ですが次工程に性質が違うめっき液を持ち出さないようにすることが大きな目的です。
例えば酸性のめっき工程のすぐ後にアルカリ性のめっき工程があったとします。
こういった場合、
しっかりと中和処理を行わないとアルカリ性のめっき槽の中に酸性のめっき液が入り込んで
アルカリ性のめっき槽を壊してしまう恐れがあります。
水洗工程を挟み前工程のめっき液を洗浄することは勿論、
前工程と次工程でめっき液の性質が違う際は注意が必要です。
このように中間に中和処理槽を挟むことでめっき液の品質が保たれているのです。
中和処理は大切
いかがでしたでしょうか。今回は中和処理についてお話させて頂きました。
めっき屋さんにとって中和処理はすごく大切な処理という事がお分かり頂けたと思います。
酸性、アルカリ性の水溶液を多く使用するので
リトマス試験紙を用いたり、中和滴定で濃度を測ったりして
めっき液のPHの調整をすることはめっきの品質を保つことで非常に重要な役割になってきます。
弊社では銅ニッケルクロムメッキをはじめとして多くの表面処理を扱っておりますので、
些細なことでもお気軽にお問い合わせください。
弊社メッキにおける対応可能寸法などは、こちらのリンクよりご参照いただけます。
執筆者プロフィール
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株式会社三和鍍金に入社後、経営難に陥っていた会社再建に取り組む。
経費削減、業務改善、人材育成に取り組み1年でV字回復させる。
その後、営業手法の業務改善を行い、売上高増加、年間新規取引100件を達成
柔軟な発想や行動力を持ち味に現在は表面処理を通しての新規事業に着手中。
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