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2021/01/29

【基礎中の基礎!+α】アルマイトについて

  • 公開日:
  • 更新日:


※2023年9月19日に加筆修正致しました。

群馬県高崎市にある三和鍍金の武藤です。

今回は【基礎中の基礎+α】アルマイトについてということで

アルミ素材に対して最も一般的な処理であるアルマイトについて解説していきます。

弊社でもアルマイトの取り扱いがございますのでお気軽にお問い合わせ下さい

アルマイトを普段聞いたことが無いという人も多いのでは無いでしょうか。

「アルミってそもそも表面処理する必要あるの?」「どんな効果があるの?」

この記事を見て頂くとそんなお悩みが解決出来ると思います。

アルマイトの基礎情報をもう一度おさらいしておきたい人も是非ご覧になって下さい。

関連記事として

メッキライブラリ【全然別物!?】今更聞けないアルマイトとめっきの違い

も併せてご覧になって下さい。

アルマイトとは

アルマイトとは、別名、陽極酸化処理と言われアルミニウムを

陽極で電解処理することで表層に酸化皮膜を生成させる表面処理のことです。

決してメッキのように金属皮膜をつけているわけでは無く、

あくまでアルミそのものの皮膜を成長させていくのです。

アルミの表面処理としては一番王道な処理なのでして、

アルミの表面処理=アルマイト処理となる事が多いです。

あれ?そもそもアルミって錆びないのでは?と思っている皆さん。

確かにアルミで出来た皆さんに身近なものと言えばそう1円玉ですね。

錆びてる1円玉・・??あまり見ないかもしれませんが

アルミは決して錆びない訳では無くアルミは「錆びにくい」のです。

腐食環境下によっては白錆びを発生してしまいます。

よって、用途や使用環境によって耐食性を出すためにアルマイト処理が必要不可欠になってきます。

アルマイトとアルミの違い

「アルマイトとアルミは別物ですか?」とよくお問い合わせをいただきますが、

上の説明通り、全くの別物です。

名前が似ているため混同しやすいと思われますが、アルミは材質名でありアルマイトは表面処理の名前です。

つまり、ステンレスに施す電解研磨、鉄に施すクロムメッキ、アルミに施すアルマイトと、このように並列の関係になります。

アルマイトの目的

アルマイトをする目的としては耐食性の向上は勿論、表面を硬くし強度を向上する目的があります。

アルミニウムは自然と物凄い薄い皮膜を生成しますがそれでは不十分なものが多い為、

アルマイト処理を施し、皮膜を強固にしているのです。

皮膜を強固にすることで腐食や摩耗を防ぐことが出来、

あらゆる環境下でも使用出来るようにするのが目的です。

一般的には白アルマイトと言い、外観はそれほど変わらないものが主流の中

意匠性を求める場合にはカラーアルマイトといって着色することも出来ます。

※カラーアルマイトは豊富な色展開にて扱っておりますので、色の詳細はお問い合わせください。

アルマイトの膜厚

アルマイトの皮膜は通常10μ程度が一般的ですが処理時間や製品形状によっては

薄膜、厚膜の制御も可能となっています。

アルマイトは皮膜をつける訳では無く、酸化皮膜を成長させる処理です。

下記の図で示した通り素地自体のアルミを溶かしながら酸化皮膜が生成するので

寸法公差には注意が必要です。

例えばアルマイト10μであれば素地(アルミ)の内部から見て10μの厚みなのか

表面から見て10μの厚みなのかというところを確認してみるのも良いかもしれません。

アルマイトの種類

アルマイトも様々な種類があります。他の表面処理と同じですね。

例:白アルマイト(代表的)、黒アルマイト、カラーアルマイト、硬質アルマイト、硬質カラーアルマイト

通常、アルマイト処理というと「白アルマイト」を指すことが多いのですが

「黒アルマイト」「カラーアルマイト」「硬質アルマイト」「装飾アルマイト」と

種類が多いのです。

当然、目的や使用用途によって異なるのですが、その工程も異なります。

例えばカラーアルマイトは、綺麗な色合いを出すことが目的ですが

この原理はアルミの表面にある穴の中に染料を入れ封孔処理(穴をふさぐ処理)をすることで

カラーアルマイトが完成します。

他には素材の「アルミ」に目を向けてみるとアルミニウムの番手によって処理方法が異なります。

1000番、2000番、3000番....といったようにアルミの番手はたくさんあるのですが

アルミニウムそのものを生成している含有物が異なってくるのです。

表面処理は含有物によって反応や仕上がり状態が極端に変わってきます。よって、

番手に合わせた処理工程を行わないと不具合品大量発生!となってしまう訳です。

注意が必要ですので確認を怠らないで下さい。

アルマイトのデメリット:剥離の際の母材減肉

アルマイトを行った際にどうしてもつきものなのが不具合品です。

当然、発生しないようにしているのですが万が一、不具合品が発生してしまった場合、剥離等修正は出来るのでしょうか。

結論からすると修正は可能です。

しかし、注意点があります。ここは絶対覚えておいてください。

アルマイトは不具合品が発生した時に

修正を行うと直せば直すほど素材表面が薄くなってしまうのです。

ここまでしっかりと呼んでいただいた方はお分かり頂けると思いますが

アルマイトは酸化皮膜を生成する際に素地を溶かしていくのです。

アルマイトの酸化皮膜を除去する為には溶かす必要があります。

その際にどんどん素地自体も溶けてしまい母材が減肉してしまいます。

寸法公差がシビアな製品は特に注意が必要になりますので修正時にはお気を付けください。

最後に..

いかがでしたでしょうか。今回はアルマイトについてお話してきました。

アルマイトの目的や種類についてお分かり頂けたでしょうか。

ご覧になって頂いた皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。

今回の記事では触れられていない点やご不明点等ございましたらお気軽にご連絡ください。

当社でもアルマイトの取り扱いが御座いますので是非とも宜しくお願い致します。

執筆者プロフィール

武藤 篤
武藤 篤代表取締役
株式会社三和鍍金に入社後、経営難に陥っていた会社再建に取り組む。
経費削減、業務改善、人材育成に取り組み1年でV字回復させる。
その後、営業手法の業務改善を行い、売上高増加、年間新規取引100件を達成
柔軟な発想や行動力を持ち味に現在は表面処理を通しての新規事業に着手中。
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