【誰でも分かる】工業試験・分析の用語解説
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皆さん、こんにちは。
群馬県高崎市で表面処理・分析サービスを行っている(株)三和鍍金の古島です。
弊社では表面処理以外にも塩水噴霧試験や膜厚測定、表面粗さ測定など幅広い分析サービスを行っておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
初めて工業試験や分析について触れる方だと一つ一つの用語の意味すら分かりませんよね。
私も初めは右も左も分かりませんでした。
そこで今回は初心者向けの工業試験・分析の用語について解説していきます。
これを読めば、あなたも明日から工業試験・分析の用語マスターです。
目次
【校正】
計測器が精度の悪い値、狂った値を出した際、もしくは定期的な診断を行う際、
標準値・標準器と比べて正しい値が測定できるように直すこと。
※よく間違われますが修理やメンテナンスとは違います。
【膜厚】
メッキや塗装には色々な種類があり、その皮膜の厚さは表面処理の中で厚いものがあったり、薄いものがあったり処理によって様々です。
また、その膜厚は測定することが可能です。
【試験片(テストピース)】
試験を行うにあたり、評価する金属・樹脂片のこと。
※金属・樹脂片の上に表面処理がされていることもあります。
また、製品の代替として試験片を使用することもあります。
【表面粗度】
製品の表面状態、凹凸具合を表すもののこと。
RaやRz等の計算式で値を出します。
RaやRzにつきましては、こちらのコラムで詳しく解説しておりますので、ご確認ください。
【耐食性】
表面処理の性能の中で一番重要視されているのが、耐食性です。
自身の腐食に耐える性質や、腐食しにくい性質のこと。
この耐食性が高いほど、錆びにくいということになります。
※近しい言葉として、腐食・防食があります。
【割れ】
皮膜の表面に出来る亀裂、クラック(裂け目)のこと。
【クラック】
ひび割れ、裂け目のことであり、メッキの中であえて細かなクラックを発生させ耐食性を上げることもあります。
仕上がり状態としてクラックのないめっきは最初、良好な耐食性を示すが、実環境で使用した時に大きなクラックが発生してしまえば大きな腐食電流が流れてしまう為、結果として耐食性が良くないこともある。
【膨れ】
皮膜が素材又は下地から浮き上がり、その内部に液体又は気体が含まれて凸が発生する現象のこと。
【しみ】
表面処理後の皮膜に斑模様のしみ込んだ汚れが、後になってから出現する現象のこと。
【ざらつき】
皮膜が素材又は下地から浮き上がり、その内部に金属粒等が含まれて凸が発生する現象のこと。
【無メッキ】
めっきのついていない状態を表す。
パイプの内部形状であるような弱電部箇所に起きやすい。
【めっき有効面】
めっき表面の中で、使用用途上、重要な面のこと。
A面や表面とも言われる。
【ピット】
皮膜の欠陥であり、処理中に発生する水素ガスがめっき表面に付着して、めっきの析出を邪魔することにより、くぼみを生成させることです。
【レベリング作用】
素材表面に凹凸があるものを平滑にすること。素材が平滑になるとメッキ被膜に光沢をもたらします。光沢度を目視で確認する評価方法もあります。
また、めっきの種類によってもレべリング作用が優れているなど優劣があります。
【ピンホール】
ピンホールとはめっき被膜の欠陥であり、針で開けたような小さい穴のこと。
めっきの場合、めっきした製品の素材まで貫通穴があいてしまうこともあります。
ピンホールが発生してしまった箇所は耐食性が悪くなります。
【ウィスカ】
皮膜表面に自然に成長する猫のひげのような突起物のことです。
錫メッキ後に起こりやすいです。
【電解式厚さ測定法】
めっきの皮膜に応じた専用の薬品でめっき部分のみを溶かすことにより膜厚を測定します。
製品の膜厚を溶かしてしまうため、測定した製品をそのまま良品とすることはできません。
破壊式膜厚測定法と言われることもあります。
【蛍光X線式厚さ測定法】
製品にX線を照射することにより素地の蛍光X線とメッキの蛍光X線の量を求めることによってメッキの膜厚を測定します。
製品を破壊せずにデータ測定をすることが可能です。
非破壊式膜厚測定法と言われることもあります。
【密着性】
めっきや塗装の皮膜が素材・下地に付着している力の強さ。
クロスカット試験、碁盤目試験、プルオフ試験で密着性を図ることが一般的である。
【塩水噴霧試験】
製品に対して、連続して塩水を噴霧させることで、腐食を促進させて製品の耐食性を評価する試験のことです。
乾燥・湿潤・低温・外気導入などの環境条件を組み合わせた複合サイクル試験もあります。
「中性塩水噴霧試験」、「酢酸酸性塩水噴霧試験」、「CASS試験」があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
めっきや塗装、研磨など50種類以上の各種表面処理から塩水噴霧試験などの表面処理後の各種分析まで当社で一括しておこなうサービスを行っております。
そのため、表面処理と分析サービスの両方の視点からアドバイスをすることが可能です。
お悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。
執筆者プロフィール
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ソフトウェア開発会社にプログラマーとして在籍後、株式会社三和鍍金に入社。現場で経験を積み、現在は営業職に従事している。
表面処理については継続的に勉強中であり、0から学びたい方や調べてみたけどよくわからない方に寄り添った内容を心がけている。
ユーザーの要望や需要に沿ったソフトウェアの開発経験を活かし、メッキライブラリにおいてもユーザーニーズを満たす記事を目指す。
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