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2021/09/28

【身近な話】金属アレルギーになりやすい金属

  • 公開日:
  • 更新日:

※2023年9月21日に加筆修正致しました。

こんにちは!

群馬県高崎市にございます(株)三和鍍金 事務の根岸です!

今回は金属アレルギーのお話です。

弊社は50種類を超える表面処理の取り扱いがございますのでお気軽にお問合せ下さい

皆さんのお知り合いの中に金属アレルギーの方はいらっしゃいますか?

アクセサリー腕時計眼鏡のフレーム銀歯など…

身に着けるものにも金属はよく使われています。

今回は金属の中でも特にアレルギーになりやすいもの、そうでないものを書いていこうと思います。

◆金属アレルギーが起こる原因

金属アレルギーと一般的に呼ばれていますが正確にはアレルギー性接触皮膚炎と言います。

通常、金属その物は身体に対して無害と言われており、直接肌に触れていても悪い影響は起こりません。

ではなぜアレルギーが起こってしまうのでしょうか?

金属は汗などと反応することにより、金属成分が微量に溶け出します(金属がイオン化します)

溶け出した金属が体内のタンパク質と結びつくことにより、新たなタンパク質ができます。

この新たなタンパク質=アレルゲンであり、元々体内に無い物質の為、身体はこのアレルゲンを異物と判断し攻撃を始めます。

この攻撃こそが、赤み腫れ湿疹かゆみ等の原因なのです(体内からのSOSというわけです)

こんな人は絶対にアレルギーになる!!という‘絶対’はないのですが、特徴としては、汗をかきやすい人がアレルギーを引き起こしやすいと言われているようです。

◆金属アレルギーになりやすい種類は?

一般的に金属アレルギーになりやすいと言われている金属が以下となっております。

‣ニッケル  ‣クロム  ‣錫  ‣銅  ‣コバルト  ‣水銀 etc…

中でもニッケルは金属アレルギーになる人が一番多いと言われています!

ニッケルは、酸にとても弱い性質も持っているため、汗で溶けやすいのです。

私はピアスが好きでよく買いに行くのですが、《ニッケルフリー》と記載されているコーナーもあったりします。

逆にアレルギーを起こしにくいと言われている金属もあります。

‣金  ‣銀  ‣白金(プラチナ)  ‣チタン etc…

これら貴金属と呼ばれているものです。

純金、純銀、純白金ではアレルギーを起こしにくいと言われております。

しかし!!

一般的な宝飾品は金属の強度や加工のしやすさから、合金されていることがほとんどのようです!

【金の場合】

K24は純金ですが、K18は24分の18(4分の3)が金、残り4分の1は別の金属が使用されています。

他にも、人気のカラーゴールドには純金の他、その他の金属が合金されています。

ホワイトゴールド・・・純金+銀 もしくは銀の代わりにニッケルやパラジウム など

ピンクゴールド・・・純金+銅やパラジウム など

【プラチナの場合】

Pt950プラチナ95%+パラジウム10%という合金がされています。

ちなみに…パラジウムという金属も貴金属に値しておりサビにくく変色もしにくい性質をもっていますが、貴金属の中ではアレルギーになりやすいと言われています。

これは、金属アレルギーの中で最も被害報告の多いニッケルと似た性質を併せ持っているからです。

以上のように、100%1つの金属で作られている物は少ないようです。

◆アレルギーを起こさない為に

汗などにより溶けた金属で引き起こされるアレルギー

一番の対策は、運動をしているときや夏場の汗をかく時には身に着けない、もしくは汗をすぐに拭きとることが大切です。

その他にも…

購入する際には、素材を確認する

メタルコートというコーティング剤を塗る などの事前対策ができます。

また、代替品として注目されているのは、セラミック チタン 樹脂などです。

セラミックは陶器の事で、金属は一切使われておりません。

歯科での銀歯治療は、徐々にセラミックへと移行されてきております。

自然な歯の色になりますよ!と勧められたりもしますが、アレルギーの観点から見ても安心な物だと考えられます。

チタンは金属ですが、最もアレルギーを起こしにくいと言われており、人体との相性も良いと言われております。人口骨にも使用されているようです。

サージカルステンレスというものもあります。

‘サージカル=外科の、手術の’という意味があり、医療用のハサミやメスに使われているステンレス素材です。

サビにくく、金属アレルギーも引き起こしにくいと言われております。

サージカルステンレスを使ったアクセサリーもあるようです。

他にも、アレルギーを起こしにくいとされているステンレス(SUS316L、SUS904)で作られている高級な時計もあるようです。

◆まとめ

一度発症してしまうと、治りにくいといわれている金属アレルギー。

一歩間違えれば、命の危険にも繋がってしまいます。

しかしながら、アレルギーを起こしにくいとされている金や銀などの貴金属だけで物を作ると強度がなくなり変形しやすいので合金しなければならないという、複雑な事情もあります。

アレルギーはなりにくい人もいるけれど、誰しもがなる可能性もあります。

未然に防ぐ為にも、しっかりと材質を確認したり、身に着ける場合は汗を拭くなどして清潔にするよう心掛け、金属とうまく付き合っていくようにしていきましょう!

執筆者プロフィール

根岸瞳
根岸瞳
ウエディング・旅行業界で勤務後、株式会社三和鍍金に入社。
事務員として伝票発行や納期管理をする傍ら、サービス業で培った高いホスピタリティ(おもてなし精神)を活かし、三和鍍金に関わる全ての方々が気持ち良く過ごせるようなお客様対応を心がけている。
メッキについて初心者であることを活かし、「メッキ初心者の視点」で書いたコラムはいずれも高い人気を博している。
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