【意外と知らない】複合メッキと合金メッキの違い
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群馬県高崎市にある(株)三和鍍金、事業統括部の柳沢です。
今回は複合メッキと合金メッキの違いについてまとめました。
弊社では50種類上のめっきの取り扱いがございますのでお気軽にお問い合わせください
どの業界・業種でもこのように非常に似ている言葉があるかと思われますが、
その差異は意外と知られていないもの。
「意外と知らない」この2つのメッキの詳細を皆様にお伝えできればと思います。
複合メッキとは?
複合メッキとは「メッキ皮膜中に微粒子を共析させるメッキ方法」です。
具体的にはメッキ浴中に微粒子を入れ分散させることで、それが金属と共析します。
したがって、「分散メッキ」とも呼ばれます。
しかし、これだけでは何のことだかさっぱりわかりませんね。
「共析させる」とは「共に析出させる」の略になります。
「析出」とは「溶液やガスなどから固体が分離して現れること」を指します。
「結晶化すること、または目に見えない小さなものが可視化できる大きさになること」と置き換えていただいても差し支えないかと思われます。
そもそも「メッキ」というのは金属を析出させることによって金属の皮膜を得る表面処理方法ですので、
複合メッキとは「他のメッキと同様に金属を析出させるのと同時に特定の微粒子も析出させることで、
特殊な機能を持たせることが出来るメッキ」ということになります。
また、テフロン(PTFE)や炭化ケイ素(SiC)、BN(窒化ホウ素)など、微粒子の種類は数多あります。
それぞれ用いることで付与できる特性が異なり、たとえばテフロンは潤滑性(すべりやすさ)、撥水性(水をどれだけはじくか)、
離型性(非粘着性)を製品に付与することができるのです。
テフロンを用いた複合メッキはカメラの部品や医療機器などに使われており、他の複合メッキもその用途は多岐にわたります。
複合メッキと合金の違い
では、複合メッキと合金メッキの違いはどこにあるのでしょうか。
双方を図示したものが以下になります。
こちらを見ていただければお分かりかと思いますが、
複合メッキは単一金属のメッキ液中に微粒子を分散させ、その単一金属と微粒子を製品上の皮膜に共析させるメッキです。
あくまでも金属は金属、微粒子は微粒子なので完全に同化するわけではありません。
対して、合金メッキは合金(複数の金属または非金属が混ざったもの)のメッキ液中に製品を浸漬させ皮膜を形成させるメッキです。
析出する「合金」は2つ以上の物質が完全に同化したものになります。
これらをまとめると以下の通りです。
執筆者プロフィール
- 金属表面処理の様々な疑問・基礎知識や、創業から70年以上培ってきたノウハウについて「誰にでもわかりやすく」をモットーに執筆しています。
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