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columnメッキライブラリ

2024.01.24

ペットボトルから金属まで多様なマテリアルリサイクルの可能性

皆様、こんにちは。

群馬県高崎市で表面処理を行っております。株式会社三和鍍金です。

今回は「マテリアルリサイクル」について詳しく紹介していきます。

マテリアルリサイクルとは、文字通り、使用済みの製品や素材を新たな製品の原材料として再生することです。

これは単なる廃棄物の処理方法ではなく、使い古された素材に新しい命を吹き込む、持続可能な社会を築くための重要なステップです。

具体的には、家庭やオフィスで頻繁に使用されるペットボトルが、また別のペットボトルや、時にはファッショナブルな服やバッグに生まれ変わります。

この記事では、マテリアルリサイクルの具体的な流れから、実際にどのような素材がリサイクルされているのか、さらにはこのプロセスが直面している課題まで、幅広く深掘りしていきましょう。

三和鍍金では金属の表面処理だけでなく環境保護に繋がる剥離事業も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

マテリアルリサイクルとは

マテリアルリサイクルって聞いたことありますか?

この言葉、実は私たちの日常にとても密接しています。

簡単に言うと「使い終わったものを新しいものに生まれ変わらせる魔法」みたいなものです。

家でよく使うペットボトルで例えてみましょう。

捨てたら終わりと思いきや、実はまた別のペットボトルや、おしゃれな服やバッグに変身させることが可能です。

これがまさにマテリアルリサイクルです。

「使えるものは作り直して、また使おう!」という考え方を指しています。

マテリアルリサイクルの種類は2つある

マテリアルリサイクルって、ただのリサイクルと何が違うのでしょうか?

実は、マテリアルリサイクルには2つの大事な種類があります。

それが「レベルマテリアルリサイクル」「ダウンマテリアルリサイクル」です。

簡単に言うと、使い終わったものをまた同じものにするか、ちょっと違うものにするか、の違いです。

レベルマテリアルリサイクル(水平リサイクル)

これは、例えばペットボトルをまたペットボトルにするようなリサイクルのことを指しています。

古紙を集めてまた紙にするのもこれに当てはまります。

つまり、使い終わったものを、また同じ種類のものに生まれ変わらせる方法です。

これによって、新しい資源を使わずに済み、地球環境を守ることができます。

ダウンマテリアルリサイクル(カスケードリサイクル)

一方、ダウンマテリアルリサイクルは、もう少しフレキシブルです。

こちらは、使い終わったペットボトルを衣料品の素材に変えたり、公園のベンチに変えたりするリサイクル方法です。

品質が少し落ちても問題ない違う製品に生まれ変わらせることができます。

この方法なら、元の製品に戻せない素材も無駄なく使うことが可能です。

どちらの方法も1つの大きな目標があります。

それは「資源を大切に使う」ことです。

マテリアルリサイクルは、私たちが便利に使っているたくさんのものが、捨てられて終わりではなく、新しい命を吹き込まれる素晴らしいプロセスです。

このように、マテリアルリサイクルには2つの方法があり、それぞれが私たちの生活と地球環境に大きな影響を与えています。

マテリアルリサイクルの流れ

マテリアルリサイクルって、いったいどんなステップで行われるのでしょうか?

実は、このプロセスは私たちの日常生活と深く結びついていて、非常に重要な役割を果たしています。

その流れを簡単に4つのステップで説明します。

収集

最初のステップは、廃棄物を集めることです。

家庭やオフィス、工場などから出る廃棄物は、定期的に収集され、リサイクル施設へ運ばれます。

このとき、私たちの分別がとても大切です。

正しく分別することで、次のステップがスムーズに進みます。

分別

収集された廃棄物は、次に種類別に分けられます。

これは、異なる素材が異なるリサイクルプロセスを必要とするからです。

例えば、ガラスはガラス専用のリサイクルライン、紙は紙専用のラインで処理されます。

処理・再生

分類された廃棄物は、それぞれ適切な方法で処理されます。

例えば、古紙は新しい紙に生まれ変わり、プラスチックは洗浄・粉砕されて新たなプラスチック製品の原料になるのが一般的です。

このステップでは、廃棄物を有用な資源に変える魔法のような工程が行われています。

製品化

再生された材料は、新しい製品として生まれ変わることが可能です。

これらの製品は市場に出され、私たち消費者の手に渡ります。

そしてまた使われ、そしてまたリサイクルされるというサイクルが完成します。

マテリアルリサイクルの例

マテリアルリサイクルは、日常のあらゆる素材を賢く再利用することで、地球環境への負担を減らし、持続可能な社会を実現するための重要な手段です。

ここでは、マテリアルリサイクルの代表的な例を紹介します。

ペットボトル

ペットボトルはリサイクルの代表格です。

使用済みのペットボトルは、粉砕されて新たなペットボトルや、衣類、フィルムなど、様々な製品に再生されます。

このプロセスを通じて、無数のペットボトルが資源の循環に参加し、廃棄物の減少に貢献しています。

プラスチック

プラスチックはその用途の広さから、リサイクルにおいて非常に重要な素材です。

回収されたプラスチックは洗浄され、粉砕されて、新たなプラスチック製品の原料となって生まれ変わります。

このリサイクルにより、新たな原材料の使用が抑えられ、環境への負担が減ります。

ビニール

ビニール材料は、例えば農業用のビニールハウスやパイプなど、再利用が可能です。

ビニール材料のリサイクルは、新たなビニール製品の製造や、他の異なる製品への転用を可能にします。

金属製品

金属はリサイクルが非常に効率的な素材です。

特にアルミニウムは、エネルギー消費を大幅に削減しながらリサイクルが可能です。

例えば、使用済みのアルミ缶は溶解されて新しいアルミ製品の原材料にできます。

木くず、がれき

建築現場などで発生する木くずやがれきも有効にリサイクルされています。

木くずはチップ化されてパーティクルボードなどの建材に、がれきは砕かれて新たな建築材料として使用されるのが一般的です。

古紙

使用済みの紙製品は、再び紙製品としてリサイクルすることが可能です。

新聞紙、雑誌、ダンボールなど、さまざまな古紙が資源として再利用されています。

ガラス

ガラスは破砕して新たなガラス製品の原料として再利用が可能です。

また、破砕されたガラスは建材としても使用され、リサイクルの可能性を広げています。

マテリアルリサイクルの課題

マテリアルリサイクルは資源を再利用し、環境保護に役立つ素晴らしい方法ですが、日本での普及率が低い、品質が劣化する、リサイクルコストがかさむといった課題も存在しています。

ここでは、その詳細を解説しているので見ていきましょう。

日本での普及率が低い

ヨーロッパ諸国と比較して、日本でのマテリアルリサイクルの普及率はまだまだ低いと言わざるを得ません。

これは、リサイクル施設の不足やリサイクルの意識がまだ浸透していないことが原因です。

適切なリサイクル施設の整備と国民へのリサイクル意識の普及が求められています。

品質が劣化する

マテリアルリサイクルでは、リサイクルを繰り返すことで素材の品質が低下する可能性が高いです。

例えば、紙を何度もリサイクルすると、繊維が短くなり紙の品質が低下します。

プラスチックも同様に、リサイクルの度に分子の劣化が進み、最終的には再利用が困難になります。

これらの品質の劣化を防ぐためには、リサイクル技術の向上が求められているのが現状です。

リサイクルコストがかさむ

マテリアルリサイクルには、回収、分別、洗浄、再加工などの多くの工程が必要であり、それぞれにコストがかかります。

特に、分別作業は労働集約的であり、高い人件費を要することがあります。

また、リサイクル設備の設置と維持にも高額な費用が必要です。

これらのコストを削減し、リサイクルをより効率的かつ経済的に行うためには、技術の革新が求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は「マテリアルリサイクル」について解説してきました。

マテリアルリサイクルは、使用済みの製品を再び役立つものに生まれ変わらせるプロセスであり、私たちの日常生活における廃棄物を減らし、環境保護に貢献する重要な役割を果たしています。

しかし、日本におけるマテリアルリサイクルの普及率の低さ、品質の劣化、コストの問題など、まだ解決すべき課題も多く存在します。

これらの問題に取り組むことで、マテリアルリサイクルはさらに効果的かつ持続可能なものです。

私たち一人ひとりがマテリアルリサイクルについて理解を深め、日常生活での積極的なリサイクルに参加することが、これからの環境保全と資源循環型社会の実現に向けての重要な一歩となるでしょう。

弊社、株式会社三和鍍金では50種類を超える表面処理の取り扱いだけでなく、環境保護に繋がる剥離事業にも事業内容を拡大しております。

「表面処理」「剥離」「リサイクル」に関することでしたら是非一度お気軽にご連絡ください。

PROFILE

三和鍍金 スタッフ
三和鍍金 スタッフ
金属表面処理の様々な疑問・基礎知識や、創業から70年以上培ってきたノウハウについて「誰にでもわかりやすく」をモットーに執筆しています。
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