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columnメッキライブラリ

2020.08.07

メッキに「タコ」?

当社には「タコ」がいます。当社だけではありません。バレル式でなく、引っ掛け式でメッキ加工を行っている工場には、無数のタコが存在します。

「タコ」というのは、いわゆる「治具」のことです。治具は地方や場所によって呼ばれ方が違うようで、関西では「タコ」(メッキする品物が多数吊り下げられている様から、水棲生物の蛸を連想したようです)、関東では「ひっかけ」、また英語圏では「Rack」と呼びます。

この治具という器具のつくりが、メッキ加工においてはとても重要になってきます。治具の芯になっている銅棒に枝線が中できちんと接触していないと、どんなに製品をしっかりかけても通電不良を起こし皮膜がつきませんし、樹脂のコーティングに切れ目があると、そこが局所的にメッキされてしまい、場合によっては治具の寿命を縮めてしまいます。クロムメッキなどは、製品と枝線の先(爪)との接点が少しでもぐらついてしまうと、それだけで不良の原因になり得ます。

安くはない治具ですが、製品に適した治具をつくることでメッキ加工の精度はグンと上がります。

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三和鍍金 スタッフ
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金属表面処理の様々な疑問・基礎知識や、創業から70年以上培ってきたノウハウについて「誰にでもわかりやすく」をモットーに執筆しています。
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