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テフロンコーティングって何?5つの特性と代表的な4種類を解説

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皆さま、こんにちは。群馬県高崎市で表面処理を手掛ける、株式会社三和鍍金と申します。

製造現場で「この部品、テフロンコーティングできる?」と聞かれて、「種類がいろいろあるらしいけど、どれを選べばいいんだろう…」と困った経験はありませんか?

フライパンで馴染みのある「テフロン」ですが、工業用途では用途に応じた種類選びが品質を大きく左右します。

本コラムでは、テフロンコーティングの基礎知識から、PTFE・PFA・FEP・ETFEという代表的な4種類の特徴、そして失敗しない選び方まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。記事を読み終える頃には、自信を持って最適なコーティングを選定できるようになります。

三和鍍金ではテフロンコーティングを含む50種類以上の表面処理を手掛けております。テフロンコーティングに関してお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。

テフロンコーティング(フッ素樹脂コーティング)とは?

テフロンコーティングとは、フッ素樹脂を使った表面処理の一種です。

実は「テフロン™(Teflon™)」は米国ケマーズ社(旧デュポン社)の登録商標で、正式には「フッ素樹脂コーティング」という総称で呼ばれます。

ステープラーを「ホッチキス」と呼ぶのと同じように、フッ素樹脂コーティングの代名詞として「テフロン」という名前が広く定着しています。

このテフロンコーティングには、次の5つの特性があります。

  • 非粘着性: ほとんどの物質が固着しない(フライパンの原理)
  • 低摩擦性(すべり性): 氷の上よりも滑りやすいと言われる
  • 耐薬品性: ほとんどの酸・アルカリに侵されない
  • 耐熱性: 最大260℃程度の高温に耐えるグレードがある
  • 電気特性: 高い絶縁性を持つ

こうした特性から、フライパンなどの調理器具だけでなく、製造現場における固着防止、耐食性向上、摩擦低減など、さまざまな工業用途で重要な役割を果たしています。

種類で変わる!代表的な4つのテフロンコーティング

フッ素樹脂にはさまざまな種類がありますが、工業用途で押さえておくべき代表的なものは以下の4つです。
それぞれの特徴を理解すれば、用途に応じた最適な選択ができます。

【PTFE】最もメジャーな万能タイプ

PTFEは「ポリテトラフルオロエチレン」の略で、「4フッ化」とも呼ばれます。テフロンコーティングの中で最も広く使われている種類です。

連続使用温度は260℃と高く、非粘着性と低摩擦性は最高クラスを誇ります。滑り性が必要なガイド部品や、耐熱が求められるヒーター周辺部品など、幅広い用途に対応できる万能タイプです。

ただし、塗膜が比較的柔らかく、ピンホール(微細な穴)ができやすいという弱点があります。そのため、厳しい防食環境では他の種類を検討する必要があります。

【PFA】耐熱・耐食に優れたバランス型

PFAは「パーフルオロアルコキシアルカン」の略で、PTFEと同等の耐熱性・非粘着性を持ちながら、ピンホールが少ない連続皮膜を形成できる優れた樹脂です。

半導体製造装置や耐薬品タンク、厳しい腐食環境下での使用に適しています。性能バランスが非常に良く、PTFEの弱点を補ったグレードといえます。

価格はやや高めですが、信頼性を最優先する用途では第一候補となります。

【FEP】複雑な形状にも対応可能

FEPは「フッ素化エチレンプロピレン」の略で、「4-6フッ化」とも呼ばれます。
耐熱性は200℃とPTFEよりやや低めですが、溶融粘度が低いという特長があります。

この特性により、複雑な形状の部品でも均一にコーティングしやすく、金型の離型処理や電気絶縁用途に適しています。

入り組んだ形状や細かな凹凸がある部品では、FEPの特性が活きてきます。

【ETFE】厚膜で高耐久!防食用途に強い

ETFEは「エチレン・テトラフルオロエチレン」の略で、機械的強度(硬さ・耐摩耗性)に優れた樹脂です。

最大の特長は膜を厚くできることで、最大1000μm程度までコーティングできます。この厚い膜により、強力な防食性能を発揮します。

薬液タンクのライニングや、防食と耐久性の両方が求められる過酷な環境で真価を発揮します。

失敗しない選び方と三和鍍金の提案

テフロンコーティングを選ぶ際は、次の3つの基準で考えると失敗を防げます。

1. 温度
使用環境が200℃を超える → PTFEまたはPFA

2. 目的
滑り性重視 → PTFE
防食性重視 → ETFEまたはPFA

3. 形状
複雑な形状 → FEP

ただし、これらはあくまで用途イメージの目安です。実際の性能は、樹脂グレード、下地処理、膜厚設計などの複合要因で決まります。最終的な仕様決定には、データシートや実機試験による検証が不可欠です。

三和鍍金では、工業用部品への豊富な実績をもとに、お客様の使用環境に最適なコーティングをご提案しています。「どの種類を選べばいいかわからない」という場合でも、プロの視点からアドバイスいたしますので、悩んだときはぜひご相談ください。

まとめ

本記事では、テフロンコーティングの基礎知識から4つの代表的な種類、そして選び方までを解説しました。

  • 万能なPTFE、バランス型のPFA、複雑形状に強いFEP、防食に強いETFE。
  • 温度・目的・形状という3つの視点で選定すれば、性能を最大限に引き出せる。
  • 実際の使用環境では、カタログ値だけでは判断しきれない要素も多く、専門家への相談が確実。

弊社、株式会社三和鍍金は、創業から70年以上表面処理に携わり、様々な製品の品質向上にお応えしてきました。

また、テフロン単体だけでなく、無電解ニッケルとの複合処理にも対応しています。
複合めっきについては『【意外と知らない】複合メッキと合金メッキの違い』の記事もご覧ください。

試作対応も承っておりますので、テフロンコーティングでお困りの際は、ぜひ一度お問い合わせください。

YouTube動画では、複合めっきのベースとしてよく使われる「無電解ニッケルめっき」を解説していますので、ぜひご覧ください。

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