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【2022.5.24】日刊産業新聞様『工場ルポ』に記載されました!【三和鍍金】

2022年5月24日付、日刊産業新聞様の『工場ルポ』のコーナーにて、(株)三和鍍金をご紹介していただきました。

~下記本文~

自動車や携帯電話、医療機器の部品など幅広い分野に使われるめっき技術。三和鍍金(本社=群馬県高崎市、武藤篤社長)は1950年の創業以来、70年以上にわたりめっき処理を含む表面処理事業を手掛けてきた。品質と納期対応力の強みを生かし、事業の拡大を図る同社を訪れた。

 三和鍍金はJR倉賀野駅から車で10分のところに位置する。めっき処理を手掛ける企業が立ち並ぶ岩鼻西工業団地にある。敷地面積は約3000平方㍍で、26人の従業員が働いている。工場は黒を基調とした外壁で、このほど塗り替えたという。食堂も新たにするなど、従業員のモチベーションの向上も図っている。

 現在の主力事業はカチオン電着塗装、ステンレス電解研磨、銅ニッケルクロムめっきで、売上比率はそれぞれ65%、30%、5%程度。県内で唯一ステンレス電解研磨の全自動ラインを保有しており、納期対応力に強みを持つ。

 カチオン電着塗装は建設機械部品や自動車部品などに使われているもので、均一な表面処理ができるという特長を持つ。工程は大きく、治具掛け、脱脂、酸洗い、表面調整、化成処理、電着塗装、回収、焼き付け乾燥に分かれる。

 治具掛けしたワークは、弱アルカリによる脱脂後、強アルカリによる本脱脂、酸洗い工程に移る。酸洗いを工程内でできるラインは珍しいという。表面調整、化成処理、電気を使って塗膜を形成する電着塗装の後、回収工程で余分な塗料を取り除く。その後、180度の熱で乾燥し完成品となる。

 電解研磨は、ステンレス製品の表面にクロムリッチな層を形成するもので、耐食性や装飾性を高めることができる。同社はSUS304を中心に電解研磨を施しており、フライヤーなどの調理器具に使われている。工程は、治具掛け、脱脂、酸電解、電解研磨、中和、乾燥、検査を経て製品となる。

 加工油などを取り除く脱脂やさびなど除去する酸電解などの前処理を終えたワークは、電解研磨工程に移る。硝酸侵漬で電解研磨の残り液の除去と不動態化皮膜を再形成し、中和する。その後、超音波洗浄を施し、乾燥、検査を行う。

めっき工程の工程は大きく治具掛け、脱脂、めっき処理、洗浄、乾燥、検査に分かれる。同社のめっき工程は、インラインで需要家の仕様に合わせて工程を変更できる点に特長を持つ。アルカリ脱脂、アルカリ電解脱脂、酸電解、PR電解脱脂と4つの脱脂が可能な点も強みとなっている。

 脱脂工程を終えたワークは、めっき処理工程に運ばれる。同社はこのほど、硫酸銅めっきに対応するための設備を導入した。硫酸銅めっきは青化銅メッキに比べ、光沢が良好になるという特長がある。

 ニッケルめっき工程では、2種類の異なるニッケルめっきを施すダブルニッケルめっきを採用。腐食が1層目で止まり、2層目に入りにくいため、耐食性が向上する。その後、クロムめっきを経て、超音波洗浄に移る。超音波による洗浄は、ワークのかしめ部分からめっきが垂れることがないという利点があるという。最後に、乾燥、検査を行い製品となる。

 同社は5月に検査室を新設した。カチオン電着塗装、ステンレス電解研磨、銅ニッケルクロムめっきの3事業すべての検査を一括して行うもので、品質のさらなる向上を図っている。

 インターネットを活用した営業にも注力している。同社の自社運営メディアの「メッキライブラリ」のサイトアクセス数はこのほど、17万PVを突破。現在では、月40件程度の新規の問い合わせが来るという。

 武藤社長は今後の戦略について「10年で(三和鍍金を含む)サンワホールディングス全体で(現在の3倍となる)年商10億円を目指す」と力を込める。品質や納期対応力をさらに強化するとともに、インターネットを活用した営業戦略を推進。三和鍍金とシナジーを発揮できる企業だけでなく、異業種企業のM&Aを視野に入れ事業を拡大する方針だ。

PROFILE

柳沢 寛太
柳沢 寛太
新卒として入社後、現場での業務経験を活かし現在は営業として活動しながらコラムを執筆。塾講師・家庭教師の経歴から、「誰よりもわかりやすい解説」を志している。
また、多数の人気コラムを生み出すだけでなく、YouTubeの元編集者・現プレスリリース執筆者。コラム・YouTube・広告等のプロモーションを手掛けた本HPは流入ユーザー数前年比1,150%アップという偉業を達成した。
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